宙を飛ぶ女乗物!西鶴の奇談から/島田福雄/がんがら新聞/大阪府池田市/昭和54年9月3日

今日も「がんがら新聞」からのご紹介です(^^)/

「がんがら新聞」というのは昭和に発行されていた民間ローカル誌で
元毎日新聞記者の方が有志と発行されていたものです。

中岡嘉弘さんが持っていたコピーを最近いただきまして
図書館にもあるようなんですが、ご存じない方も多いのでは・・・
そう思い、読んでおもしろいと思った記事をご紹介しています。

今日紹介するのは島田福男さん(昭和56年没)が書かれた記事です。
文字が薄くなってわからない部分は○にしています。

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宙を飛ぶ女乗り物!!西鶴の奇談から

二、三十年前まで池田市山上に「衣掛松」(きぬかけまつ)
というのがあった。
たしか四本並んでいて阪急の池田ー石橋間の車窓からよく見えたものだ。

その衣掛松の下で、こんな怪事が起った。と、
井原西鶴1642-93は、その著「近年諸国咄」に書いているのだが
近世文学の権威、森 銑三氏によると、ほんとうに彼の手になったのは
「好色一代男」ほか一つだけだから、もちろん、この「諸国咄」も代作で
杉本苑子さんは「北条団水から買い取った原稿だ」と
はっきり書かれているしろものだ。


それは寛永二年(1625)の冬のはじめだった。
衣掛松の下に立派な女乗物がポツンと置かれていた。
芝刈りに行った子供が気付き、村人に告げたので、多勢で取り巻き
「どなたさまか、おいでになるのですか」
とこわごわ扉を開けると、廿二、三か、菊桐の小袖をかさね
小鶴の唐織の帯締めたたのが練りの薄物を被(かつ)いですわっている。
顔も美人だし、そばにおいてある蒔絵の菓子箱もこりにこったものだ。
「お供の衆はいかがなされました。行き先さえおっしゃればお送り致しましょう」
いくたび尋ねても答えはなく、ただ恐ろしい目でにらみ返すばかりであった。
いまならさしづめ「わたし、これでも美人」とぱっと大口あけた・・・・と
書くところだ。

一度ゾーっとしてフモトへ走り帰ったが
「今晩、山の中では狼がきてくらうかも知れぬで、いや○いわさず、
村までかつぎおろし、よっぴて番をしよう。そして明日は○代官へお届けを・・・」
と再び元の所に登っていくと、影も形もない。
「えらいこっちゃ」と騒いでいると、その女乗物なら空中飛行して「瀬川の宿」の
箕面川べりに安○とのニュースが入った。
「瀬川の宿」とは、今の箕面市瀬川のことで、当時そこには西国街道を往来するひとのために馬士(うまかた)がたくさんたむろしていたが、
すでに、たそがれも過ぎ、
女ひとりとあなどって妙なふるまいにかかると、
これいかに、左右の袖口から蛇が出て
それぞれに噛みついた。
おかげでめぐりは視神経障害兼失心症の患者でうまった。

注)みな目が眩み気を失い不思議に命は助かったが、その年いっぱいは難病の容態で苦しんだということ。

ところで問題の女乗物だが、そのあと芥川(高槻市)におったと思うと
松尾神社(京都市右京区)の前へ移り、次の日は丹波の山近くを飛んでいたそうで
少しの間もじっとしていないという。

そのうちなかみは可愛い禿(かむろ)となったり、80歳あまりのじじい、
顔がふたつ、のっぱらぼうのばばあとヘンシンまたヘンシンを続けたそうな。
そのあと久我畷(こがなわて)に乗物の棒だけが旅人の肩へ乗る怪しの事が続いたが慶安年中(1648-51)には止んだという。
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池田にこんなお話しが残っていたとは聞いたことありませんでした(^^)
なんとも恐ろしい妖怪のお話しですね。

この記事を書くにあたって島田福雄さんはお亡くなりになっており
がんがら新聞もすでに解散しているため掲載の許可はいただいていません。
池田の歴史についてたくさんの人に知っていただきたいという思いで
このブログを書いておりますが、何かございましたら「お問い合わせ」から
ご連絡を宜しくお願いいたします。

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