こんにちは(๑•᎑•๑)♬*゜今日は読書日記です📗
30代の頃によく行った、紅茶の名前がついた、
ちょっと変わったバーが地元にあって、、、、
石橋の小便横町と呼ばれる路地にあった琥珀色の空気が流れるバーで
今はもう、ないんだけど、、、
そこには
強気でエロくて口の達者な風変わりなマスターがいて
私はそのマスターとたまにお店で二人になることもあって
よくいろんな話をしたのだけど、、、
私はマスターの独特な哲学をさっぱり理解することができず
いつもマスターをイラつかせていたように思う。
そんな気の合わないマスターのいる店に時々行っていたのは
その店に集まる人々が、とても個性的で魅力的だったから、、、✨
ある日、月と六ペンスの話を始めたマスターに
なんですかそれ?と聞くと
おまえは月と六ペンスも知らんのか、もうお前とはしゃべらん👿
としばらく無視されて、、、
「月と六ペンス」とはいったい何ぞや?と調べて
はじめて、サマセットモームという人が書いた小説だとわかった。
堅そうな、純文学なのか、、、( ꒪⌓꒪)
マスターはお客さんがいない時は大抵カウンターの隅っこに座って
難しそうな本を読んでいた、その後ろ姿は印象的で覚えている。
当時、脳内お花畑だった私は苦行と思って読んでみることにした。
これが思いのほか、とても読みやすくて、おもしろい本だなと思った🌸
月と六ペンスを読んだことで、少し賢くなったような気がして
こっちから、マスターに話を振ってみたら、マスターは鼻で笑っただけやった💨
それから数十年経って
マスターが虹の橋を渡ったことを噂で聞いて
今ではもう、マスターの顔は忘れて全体の輪郭を思い出すだけになった
あれだけ、コテンパに言われてたのに、なんか暖かさだけ残ってるのが不思議。
そして、月と六ペンスをまた読んでみようという気になったのは
たまたま本屋さんで見つけたから。
昔読んだ本はヤフオクで売ったのか、友達にあげたのか忘れてしまった。
ある男の人の一生が書かれている小説で
その男の人は画家のゴーギャンではないかと言われている
生まれる場所をまちがえた人がいる、、、
というところからの文章が一番印象に残る
以下は引用ではなく、私の言葉です👩
なんか、ここは自分の居場所ではないと思いながらそこにいる人々
どこかに本当の自分の故郷があるのでは、、、
時々夢で見るあの風景はどこにあるのだろう
その場所にどうしてもなじめない思いを持ちながら過ごす
旅行先や、たまたま行った場所で
やけに懐かしいと感じる場所や人がいる
生まれた時からそこに暮らしていたような気がして
やがてそこに移り住み、その後の生涯を暮らすことにする
主人公がそう思ったのは南の島で、そこで絵を描きながら過ごす。
数十年ぶりに月と六ペンスを読んでみて
前に読んでいたのなら、あぁ、ここはなんとなく記憶にあるわ、、、
というのが一切なく、初めて読んだ小説みたいやった( ꒪⌓꒪Ⅲ)
それだけ長い年月が流れて、自分の感性も違うものになったのかもしれない。
↓Wikipedia様よりお借りしました
ウィリアム・サマセット・モーム
(William Somerset Maugham, 1874年1月25日 – 1965年12月16日)は、
イギリスの小説家、劇作家。
パリ生まれ。10歳で孤児となり、イギリスに渡る。
医師になり第一次大戦では軍医、諜報部員として従軍した。
1919年に『月と六ペンス』で注目され、人気作家となった。
同性愛者としても知られている。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
よく、一番好きな本は何?と聞かれるのですが
水上勉さんの「ブンナよ、木からおりてこい」です(◍•ᴗ•◍)
そういえば、マスターに
水上勉さんが好きなんです、と言ったら
だからお前は暗いんやな、と言われた゚( ̄∇ ̄|||))°ン ✨°