行基菩薩が開山し、空海が再興させたと言われる真言宗のお寺
安養院が前身の高野山真言宗久安寺をご紹介いたします。
大阪府池田市伏尾町697 072-752-1857
阪急池田駅よりバスで15分「久安寺」下車 西乗り場④時刻表
西国薬師18番霊場 摂津観音19番霊場 摂津大使67番霊場
関西花の寺12番霊場
久安寺は高野山真言宗の寺にして大澤山(だいたくさん)
という仏教の寺院における称号をいただき秘仏 千手観世音菩薩を本尊に拝し、 はるか遠い昔から歴史を称えた由緒あるお寺です。
平安時代には近衛天皇が参拝。
1595年、安土桃山時代には豊臣秀吉も参拝し、
境内の小山で石に腰掛けながら月を観賞☽月見茶会を開いた
というエピソードがあり 炭の美しい姿に魅了されたといいます。
「まさに菊の炭。皇室の象徴・菊紋に似ているので朝廷に毎年献上しよう」
と提案したと伝わる。
寺には「献上御用」の文字と菊紋をしるした木札が残る。
住職の国司さんは
「当時の人々が日常品と思っていた炭を皇室献上品にまで高めた。
太閤さんの影響力の強さを感じる」と言う。
今では北摂の名所として定着し、四季を通じて草花が愛でられる「花の寺」として 多くの人々が訪れます。
『伽藍開基記』によると、725年に聖武天皇の勅願により、
行基が光明を放ちながら沢から出現した 千手観音像を本尊として開創したと伝えられます。
その後堂宇が整えられ、阿弥陀仏を安置する安養寺、
地蔵菩薩を安置する菩薩寺、 山中には慈恩寺が建立されました。
1140年に本堂以下諸堂が焼失しましたが、
1154年(久安元年)に近衛天皇の勅願で賢実が再興し
年号により久安寺と称したそうです。
以後勅願寺に列し、 支院は49院を擁する大寺として隆盛しましたが、
幕末の大嵐で一山の多くが崩壊し、明治初頭には坊中の「小坂院」だけが残り、1875年に久安寺と改名して跡を継ぎ、現在に至っています。
四季折々の花が楽しめる✿花の寺✿としても有名です。
ハス、紫陽花、ボダイジュ、夏椿、カルミア 睡蓮、
黄しょうぶ、西洋しゃくなげ、ヒラドツツジ ツツジ、牡丹、蝋梅 など
楼門
昭和25年に指定された国指定重要文化財で「最も美しい楼門」
とされていて、室町時代初期の建立と認定されており
金剛力士(仁王)像を安置しています。
この仁王像の股をくぐるとはしかにかからないという言い伝えもあり
かつては股くぐりがされていたそうです。
水平のない軒反りという他には類例のない優れた技法が作り上げた
室町初期の建築美 、久安元年(1145)の建立と伝え、
近衛帝の勅額をかかげていますが昭和34年の解体調査で、
室町初期に再建か大修理が 行われたものと推定されています。
門から奥へは一直線の道が伸びています。
本坊です(寺務所、納経所)
旧小阪院薬医門 本坊玄関の間には教主大日如来を祀り、現在は寺務所となっています。
受付はこちら↓です。 どこからでも久安寺に入れるのですが
みなさんこの受付に寄って300円を支払います。
お守りなどが販売されており お正月には古いお札入れもありました。
こちら↓は「御影堂」
遍照殿・摂津大使 天長年間(827~834)
弘法大師の草庵(粗末で小さい家)があった所
弘法大師・行基菩薩・堅実上人を祀る。
平安時代初期に都から逃れた弘法大師空海が暮らしていたとされています。
諸説ありますが、この時に空海がいろは歌を作ったとされています。
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
- 色はにほへど 散りぬるを
- 我が世たれぞ 常ならむ
- 有為の奥山 今日越えて
- 浅き夢見じ 酔ひもせず (中学教科書)
空海にまつわる品々が収蔵されている。
中でも貴重なのは空海が彫ったとされる長辺30センチほどの古い版木だ。
毘沙門天の姿が彫られており、裏面には「慈薗寺」の文字がある。
久安寺の近くにあり、同じく空海を中興の祖とする慈恩寺のことで、
空海は久安寺から慈恩寺に通っていた。
字が読めない民衆に、この版木の絵を見せて教えを説いたのか。
こんなとこになにやら入口がありました。
弥勒山めぐり入口 四国88か所お砂ふみ巡拝霊場です。
海の見える山頂に弘法大師を拝み
1080メートルの山歩きが楽しめます。
こちらが本堂です。
久安寺本尊千手観音のいらっしゃる観音堂。
階段をトントンと上がって建物のまわりをくるっとまわることができます。
で、裏に回ると 信じられないくらい美しい世界が広がっています。
季節にもよりますが、これ見ると幸せ感じます 。
ちょっと長い階段を登ると三光社
誰もいなとちょっと怖いなと感じるぐらい空気が重く感じます。
神秘的な場所です。
降りる時に写真を撮りましたが今日は緑の光がよく入ります。
三光神を豊臣秀吉が祀る。
朱雀池です。 自然に出来た池のようです。
ご立派な建物、薬師堂です。
仏教徒会館として使われているようです。
行基菩薩像です。
行基菩薩については詳しく記事を書いています。
空海が錫杖で水を湧き出させた井戸「光明泉」
空海が暮らしたとされる「御影堂」の近くにある。
大きな駐車場があるので安心して車で出かけることができます。
お店は「かやの木」という食堂があります。
(定休/火曜日)
おうどんなどの簡単なお食事ができます。