稲束家住宅
大阪府池田市綾羽1-4-18
阪急池田駅から栄町商店街を通った先にあります。
現在もお住まいになられてる普通のお家です。
表札は「稲束」とかかっておりましたので
子孫の方が代々お住まいになられてることが想像されます。
普通に街中に建っていておりますが、やはり300年の歴史がかもしだす
威風堂々とした趣のある建物です。しばし立ち止まって見上げてしまいます(^^)
近所には呉春酒造やお寺が数件あり、普通のお家も古い建物が多くあって
井戸や道標も多く残っています。
このあたり全体に池田の歴史がつまっているような場所です。
ここに、江戸中期活躍した呉春(絵師)頼陽、小林一三など
近世近代の人々が集い文化サロンのように使われたそうです。
板垣退助が宿としていたことでも知られています。
建てられたのは1716~1736だと言われています。
元禄10年に書かれた「池田村絵図」に問屋小兵衛として書かれているので、300年は経過しており国の有形文化財として登録されています。
稻束家は多田源氏の御家人として由緒ある家柄です。
この建物を建てた稲束太忠(1710-1805)は
青物問屋から酒造業をはじめて「甲字屋」という屋号でした。
名は嘉包、字は太忠、号は幽岡、通称は小兵衞、96歳の長寿でした。
商売だけでなく、和歌に優れ歌人・文人としても活躍しました。
「稲束家日記」として残る膨大な日記は池田の歴史を知る貴重な資料です。
↓こちらは池田市立歴史民俗資料館に展示されている
稲束家日記です。
ほかにも池田市についていろいろな記事を書いていますので
よろしければご覧ください。
この稲束家住宅のすぐ近くにある高法寺は池田での呉春のお世話をしたといわれる
川田田福さんの石碑があります。
高法寺について書いた記事はこちらです。
↓こちら「熊の墓」があることで有名な弘誓寺です。
最後までご覧頂きましてありがとうございました。